なぜ赤ちゃんは体温が高い?平均的な温度と危険な温度等、科学的に解説。
赤ちゃんは大人と比較して体温が高めだとよく言われます。実際に赤ちゃんの肌に触れると、体のあたたかさを自分(大人)の平熱より強く感じることも多いでしょう。では、赤ちゃんはどのようなメカニズムによって体温が高めになっているのでしょうか。平均的な温度の目安や、どのラインで「危険」と判断すべきかなど、詳しく見ていきましょう。併せて、赤ちゃんの体温測定のポイントや、高熱時の正しい対処法についても解説します!
1. 赤ちゃんの体温が高いと言われる理由
1-1. 体温調節機能の未熟さ
赤ちゃんは出生直後から数か月〜1歳前後の間、体温調節を司る**視床下部(ししょうかぶ)**などの中枢神経系がまだ十分に発達していません。視床下部はホルモン分泌や自律神経の調整機能を担い、体の各所からの温度情報を受け取り、発汗や血流量の変化などをコントロールする役割を持っています。しかし、赤ちゃんの場合はこのシステムが完成していないため、外気温や衣服の厚さ、室温の変化などの影響をダイレクトに受けやすいのです。
また、体温調節機能が未熟だと、体が熱を放散したいときや、逆に熱を保ちたいときの対応がスムーズにいかず、体温が上がりやすかったり、冷えやすかったりしてしまいます。大人に比べると汗腺の働き(発汗量)や血管の拡張・収縮の制御が不十分であることも、赤ちゃんの体温が変動しやすい理由です。
1-2. 体表面積と体重の比率
赤ちゃんは大人に比べて体重に対する体表面積の比率が大きいのが特徴です。体表面積が大きいと、熱の放散や吸収が急激に起こりやすくなります。例えば、夏場の暑い室内や、冬場の暖房が効いた部屋などでは、周囲の温度が影響して赤ちゃんの体温が上昇しやすくなります。
さらに、赤ちゃんの皮膚は大人と比べて薄く、下にある血管や組織に対しての外的刺激が伝わりやすい傾向もあります。そのため、赤ちゃんの体は温度変化に対して非常に敏感に反応し、体温が上下に振れやすくなるのです。
1-3. 基礎代謝の高さ
赤ちゃんは成長のために基礎代謝が高い状態にあります。基礎代謝とは、生命活動を維持するために必要な最低限のエネルギー消費量のことです。赤ちゃんの体は急速に発達しているため、大人よりも多くのエネルギーを消費します。結果として、代謝活動が盛んな分、体内での熱産生量が多く、体温が高めに保たれる傾向が強いと考えられています。
1-4. 褐色脂肪組織(Brown Adipose Tissue)の存在
新生児や乳児は、大人と比べて褐色脂肪組織(ブラウンファット)を多く持っているとされています。褐色脂肪組織は、脂肪を燃焼する過程で熱を生み出す役割がある特殊な組織です。大人の白色脂肪組織とは機能や構造が異なり、赤ちゃんの時期に体を温めるための重要な役割を担っています。これによって、赤ちゃんは体内で熱を多く産生できるため、平熱がやや高めになることが多いのです。
2. 赤ちゃんの平均的な体温の目安
2-1. 一般的な平熱の範囲
赤ちゃんの平熱は、36.5℃〜37.5℃前後が主な目安とされています。これには個人差があり、赤ちゃんによっては37.0℃〜37.2℃程度であっても普段から元気であれば問題ないケースも多いでしょう。
また、わきの下で測るか、**耳(鼓膜)**で測るか、直腸で測るかなど、計測方法によって若干の誤差が生じます。直腸温は最も高く出る傾向にあり、腋窩温や耳温はやや低めに計測されることが多いため、計測方法の違いを把握することが大切です。
2-2. 日内変動(サーカディアンリズム)
人間の体温は一日のなかで変動する(サーカディアンリズム)というリズムを持っています。一般的に朝方が最低、夕方〜夜にかけて最高になるのが自然なリズムです。赤ちゃんもこのリズムを持っており、夕方に体温を測ると高めに出ることがあるのは正常な反応です。
特に赤ちゃんは昼寝や夜間睡眠が不規則な場合も多いので、朝と夕方で体温が違うのは当たり前と理解しておくと良いでしょう。
2-3. 個人差による平熱の幅
赤ちゃんによっては生まれつき体温が高い子もいれば、低めの子もいます。さらには成長の段階や体調、接種したワクチンの種類などによっても変化が生じます。そのため、「赤ちゃんは皆同じ体温帯にある」というわけではないのです。日ごろからこまめに測定して、自分の子どもの平熱の傾向を把握しておくことが非常に大切になります。
3. 赤ちゃんにとって危険とされる体温の目安
3-1. 発熱の基準:37.5℃以上
一般的に、赤ちゃんが37.5℃以上になると「発熱かもしれない」と判断されることが多いです。ただし、前述のとおり夕方などはもともと体温が上昇する時間帯ですので、37.5℃前後の値が出たとしても、ただちに危険とは限らない場合があります。機嫌が良く、水分・ミルクをしっかり摂取できているのであれば、ひとまず落ち着いて様子を観察しましょう。
3-2. 38.0℃以上の高熱ライン
38.0℃以上になると、いわゆる「本格的な発熱」とされ、ウイルス感染症や細菌感染症など何かしらの疾患を疑う必要が出てきます。この段階で赤ちゃんがぐったりしていたり、食欲不振や授乳拒否が見られる、呼吸が早くなるなどの症状がある場合は、医療機関への相談を早めに考慮した方がよいでしょう。
3-3. 38.5℃〜39.0℃以上:注意すべき症状
赤ちゃんが38.5℃以上の熱を出している場合は、体力的にも負担が大きくなります。また、39.0℃以上になると、熱性けいれん(発熱時に起こるけいれん発作)が起きるリスクが高まるとされています。日本人の子どもの約7%程度は、一度は熱性けいれんを経験すると言われており、その多くは脳への重い後遺症を残さないとされていますが、保護者にとっては大変心配な症状であることは間違いありません。
高熱が続くと、赤ちゃんの水分消費量が増え、脱水症状を起こすリスクも高まります。さらに、発熱に伴って食欲が落ちたり、母乳・ミルクを拒否したりする場合もあるため、一気に体力を消耗してしまう恐れがあります。こういった症状が見られるときは、早めの小児科受診が推奨されます。
4. 赤ちゃんの体温を正しく測る方法と注意点
4-1. 腋窩(わきの下)での測定
日本では最も一般的な測定方法です。体温計の先端をわきの下にしっかり挟むことで、比較的正確な数値を得られます。
- 測定中に赤ちゃんが動いてしまうと数値が安定しないので、抱っこや声かけをしてなるべく落ち着かせてあげましょう。
- 電子体温計の場合、ピピッと音が鳴ったあとでも、少し余分に挟んだままにしておくとさらに正確になることがあります。
4-2. 耳(鼓膜)での測定
耳式体温計は短時間で結果が得られ、赤ちゃんへの負担が少ないというメリットがあります。しかし、正しい角度や位置をしっかり把握していないと、誤差が大きくなることがあります。
- 使用前に取扱説明書をよく読み、耳を軽く引っ張り上げて耳道をまっすぐにしてから測定しましょう。
- 耳垢が多い場合や、外耳炎などがある場合は正確に測りにくいため、注意が必要です。
4-3. 直腸での測定
欧米では一般的な方法ですが、日本では医療機関以外での使用はあまり普及していません。
- 最も正確に体内温度を測定できるとされますが、挿入方法を誤ると粘膜を傷つけるリスクがあります。
- 自宅で行う場合は、医師や助産師に正しい方法をしっかり教わったうえで実施することをおすすめします。
4-4. 測定時の注意点
- 授乳直後や泣いた直後は体温が上昇しやすいので、少し落ち着いたタイミングで測るとより正確です。
- 体温計は毎回消毒し、清潔な状態で使用しましょう。
- 短時間に何度も計測すると、赤ちゃんもストレスを感じます。必要な回数にとどめるように心がけましょう。
5. 赤ちゃんが高熱を出したときの対処法
5-1. 水分補給
赤ちゃんは体温が高いと、特に発汗量が増えやすくなり、体内の水分が失われやすくなります。脱水症状を防ぐために、母乳やミルクをこまめに与えましょう。離乳食が始まっている赤ちゃんであれば、経口補水液やイオン飲料なども使いつつ、少量ずつこまめに与えると良いです。
5-2. 衣服と室温の調整
高熱時は体から熱を逃がすことが必要になりますが、冷やしすぎは禁物です。
- 室温は季節にもよりますが、**20〜24℃**を目安に適宜調整し、赤ちゃんが暑すぎず寒すぎない格好を心がけます。
- 手足が冷たくなりやすい赤ちゃんも多く、全身を一律に薄着にするとかえって冷えすぎる可能性があるため、薄手のブランケットを用意するなど柔軟に対応しましょう。
5-3. 適度に体を冷やす(首まわり・わきの下など)
発熱時に赤ちゃんの体を冷やしすぎると、血管が収縮して熱がさらにこもってしまうことがあります。
- 冷やすときは、首の後ろ・わきの下・足の付け根など太い血管のある部分を中心に、冷却シートや冷たいタオルを使いましょう。
- 氷枕を使う際も、やわらかいタオルなどでくるんで直接肌に当たらないように注意します。
5-4. 病院へ行くタイミング
- 38.0℃以上の発熱が続いており、赤ちゃんの機嫌が悪かったり、ぐったりしている場合は早めに小児科医に相談を。
- 39.0℃以上の高熱が出ている、またはけいれん(熱性けいれん)が起きた場合は、時間外であっても医療機関に連絡を取りましょう。
- 発熱以外に嘔吐・下痢・発疹などがある場合は、ウイルス感染症や細菌性の疾患の可能性があります。受診をためらわず、早めに専門家の診断を受けてください。
6. 赤ちゃんの体温管理に関するQ&A
Q1. 37.5℃程度の微熱が続く場合はどうする?
A. 赤ちゃんにとって37.5℃程度は必ずしも異常ではありません。機嫌がよく、母乳やミルク、離乳食をしっかり飲み食いしていれば、焦らず様子を見ても大丈夫です。ただし、顔色が悪くなった、元気がなくなった、泣き方が弱々しいなど、いつもと違う様子があれば、早めに相談しましょう。
Q2. 熱性けいれんが起きたらどうする?
A. 熱性けいれんは、生後6か月〜5歳くらいまでの子どもによく見られる症状です。短時間(1〜2分程度)で治まることが多いですが、初めて目撃すると非常に驚くものです。
- けいれんが起きたら、口の中に物を入れたりせず、安全な姿勢(横向きに寝かせ、まわりに固いものや危険物がない状態に)保ちましょう。
- 5分以上けいれんが続く場合や、明らかに意識がない状態が続く場合は、すぐに救急機関に連絡します。
- けいれんが収まったら医療機関を受診して、原因や再発リスクなどを確認しましょう。
Q3. 高熱が出たときは一日何回くらい体温を測るべき?
A. 頻繁に測るほど正確な経過がわかるというメリットもありますが、赤ちゃんが嫌がってストレスになる可能性も考慮しましょう。目安としては、朝・昼・夕方・就寝前など1日3〜4回程度で十分です。
- 熱を測るたびに赤ちゃんの表情や機嫌、ミルクの飲み具合なども記録し、受診時に医師に伝えられるようにしておくと診断の助けになります。
7. まとめ:赤ちゃんの体温を理解し、適切にケアしよう
赤ちゃんの体温が高めに保たれる理由には、体温調節機能の未熟さ、体表面積と体重の比率のアンバランス、基礎代謝の高さ、褐色脂肪組織の存在など、さまざまな生理学的要因があります。そのため、大人の感覚で「熱いかも」と慌ててしまう前に、赤ちゃんの平熱や行動の様子をきちんと把握し、正確に判断することが大切です。
一般的には36.5℃〜37.5℃前後が赤ちゃんの平熱の目安ですが、個人差や日内変動があるため、これを大きく超えるからといって必ずしも危険とは限りません。とはいえ、38.0℃以上の発熱が続くようであればウイルスや細菌感染症なども疑われますので、赤ちゃんの機嫌や水分摂取の状況を観察しながら、医師への相談タイミングを適切に見極めましょう。
また、いざ高熱が出た際には、水分補給や適切な衣服の調整、必要に応じた冷却などで赤ちゃんの体調をサポートしてあげることが重要です。けいれんや脱水症状などが見られた場合は、速やかに医療機関を受診し、専門家の指示を仰ぎましょう。
最後に、赤ちゃんが健康に成長するためには、体温だけでなく、睡眠・食事・排泄・機嫌なども総合的にチェックすることが大切です。今回の解説を通じて得た知識を活かし、赤ちゃんの体温管理をより安心・的確に行っていただければ幸いです。日頃から赤ちゃんの“いつもの様子”をよく観察し、いざというときの早期発見・早期対応に繋げましょう!
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